つよがり

一体どれくらいの時で苦しみから解放されただろう。
どれくらい自分は苦しんだろう。
切ないくらいに薄れていった。
少しずつ、少しずつ、苦しみから解放されていった。
平静だったのかどうかわからない。
だけど、いつも通りの生活を送れるようになり、
いつもの通りの自分でいられるようになった。
人を好きになった。
よく分からないけど。
ただ話していると気がまぎれて、凄い楽になれた。
簡単に付き合えた。
感動も無く。
いつも通りだった。
彼女ができたら恐くなった。
失ってしまう恐さ。
彼女が死ぬということではなく。
フラれるのが恐かった。
彼女に拒絶されるのが恐かった。
彼女への好意が拒絶されないためのものに変わっていた。
しんどかった。
だんだん彼女といても安らぎを得られなくなっていった。
自分はただ失った自分の小さいプライドと安らぎが欲しかっただけだった。
すぐに別れた。
拒絶されるのが恐かった、
相手の心に敏感だった。
いつしか女の子を口説く行為に安らぎを得られ、
付き合うことに恐怖を感じるようになっていた。
そして、恐怖は敵意に変わっていった。
自分のエゴで他人を傷つけて生きていた。